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2011年11月19日 (土)

世界的ヒットのニューミニは中古車でもお勧め

引き続き、僕の著書「国産車の予算でかしこく輸入車に乗ろう」(99年ごま書房刊)より、再録。

ミニ

1956年のスエズ危機を発端とするオイルショックで、燃費のいいクルマを作れ、という至上命令を受けて生まれたのがミニ。当時のメーカーはオースチンだったが、その後の英国自動車界のリストラでメーカーがころころ変わり、現在はローバーからリリースされている。

1ℓ、4気筒のエンジンを横置きにし、トランスミッションとデフを積み重ねることでスペースを稼ぐ、というアイデアで、最小の外寸に最大の居住空間を実現した設計者、アレック・イシゴニスは天才と呼ばれ、サーの称号を与えられるに至った。

デビューから40年という長寿車だけに、メカニズム的にはさすがに古さを隠せず、乗り味は軽トラックのようだし、性能的にも国産軽スポーツカーより遅い。あくまでもかわいさで人気を博しているというクルマだ。

とはいえ、信頼性に関しては年々改良が加えられており、とくに91年以降の燃料噴射方式のクルマなら、女性が乗るにも問題はない。もっとも、オイルのパッキンは旧式だから多少の漏れは“常識”だし、電装系や足回りの消耗品の寿命は短い。国産車に比べればひんぱんな手入れ(6カ月点検をキチンとすればまずOK)は必要だ。

中古車のタマ数も多く、地方へ行ってもシンプルなメカニズムゆえ、意外と扱える工場はみつかる。

2000年にはついに生産を終了と言われているから、最後に試しておくなら今だが、これを輸入車の代表と思うべきではない。

●2011年現在の追記
この原稿を書いたのは、BMWの手になるニューミニが登場する前のこと。02年に登場したニューミニは、オリジナルミニのイメージを巧みに取り入れ、ある種のキャラクターグッズ的な人気を得て、世界的なヒットとなった。

で、そのニューミニがまたよくできたクルマなのだ。デザインはもちろん、クオリティもプレミアムレベル。スイッチひとつを取っても凝ったデザインがなされ、持つ歓びをそそってくれるし、乗れば乗ったで長年FR一筋にやってきたBMWのFF処女作とは思えないぐらい足まわりがしゃんとしていて、ゴーカートのようと評される軽快なハンドリングと、BMWらしいスタビリティが両立されている。たんなるミニの衣を被ったキャラクターグッズではなく、ちゃんとしたプレミアムコンパクトに仕上がっているのだ。

クライスラーとの共同開発になるエンジンは、BMWの作品としてはややガサついた印象だが、ベーシックグレードでも必要十分な動力性能はあるし、MTとの組み合わせなら、欧州の小型車らしい操る歓びが味わえる。もっとも、CVTはイマイチのフィールで、この点は07年に出た現行モデルが採用するオーソドックスなATのほうがいい。エンジンもBMWが主となって開発された(こちらの共同開発先はプジョー)現行のほうがスムーズなのだが、一方でシャシーのできばえや作り込みのクオリティは先代(初代ニューミニ)のほうが好印象だ。

初代ニューミニなら、今では100万円以下から中古車が流通しているし、信頼性も古いオリジナルミニとは段違い。もっとも、程度の悪いクルマをつかまされた場合は、シンプルなオリジナルミニより修理代は高く、古いミニとは違ってだましだまし乗る楽しさもないクルマではある。

ニューミニの中古車は人気でリセールも高いから、なるべく程度のいいクルマを、それなりの価格(といっても150万円以上見れば、かなりのクルマが手に入る)で買うのがお勧めだ。ツートーンカラーが選べることもあって、高性能版のクーパー以上が人気だが、ふつうに使うなら、比較的安いベーシックグレードのワンで十分だろう。MTをカチャカチャ操るのも楽しいから、一考をお勧めする。

ちなみに、オリジナルミニも今なお専門店が多く存在する人気モデル。中古車相場もヘタするとニューミニより高価なクルマさえあるほどだ。快適性や信頼性はニューミニにおよぶべくもないが、チューニングやドレスアップを楽しみ、壊れることもふくめてクルマとのつきあいを深めるには、これはこれでアリ。トラブルシュートも進んだ今では、専門店なら比較的リーズナブルに維持できるし、店に集まるファンとの交流などの、新しい出逢いも楽しめるだろう。

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